4月10日の詩屑結び 「ちっちゃなキズ」
「ちっちゃなキズ」
目が覚めても
ちょっとふわふわ
呪文を唱えて
やることが山積み
少し季節が戻ったような
冷たい空気を吸い込む
のんびりとした朝
少し持て余す春
4月の日差しのもと
キャップにしようか、ハットにしようか
悩んだ挙げ句
どちらも似合わないと突っ込まれ
素のままがいいってことだよ
というフォローに腑に落ちない遅い朝
そわそわと
蠢く
今日も晴れ
風は少し冷たいけれど
洗車日和
いつもはお父様にしてもらってる
けど、
たまには私が
水をかけてタオルで擦ってみると
黒い汚れが落ちていく
絞ったタオルで水気をとったら
ワックスぬりぬり
洗車初心者
仕上げはお父さん
花粉や黄砂で薄汚れていたボディが白く輝く
出会った頃に比べればちっちゃなキズや
やっちまった擦りキズも
安全運転心がけますので
これからもよろしくです、相棒
ものすごいスピードで
駆け抜けたい衝動
体は置いてけぼりだけど
心は?
騙されそうになった
樹木の心臓に傷跡
痛くないのか
泣かないのか
樹木だからだ
無傷に見えても痛いし苦しいし泣いてしまうのは
なんてことない
わたしだからだ
お布団の中で
今日の約束はキャンセル
元気がないから仕方ないね
大人しくしてるしかない昼下がりに
受け取った写真
なにこれ!
平和すぎる美しすぎる
こんな素敵なとこあるんだね
一瞬で心が飛んで行ったよ
冷たい風と眩しすぎる光ごと
全部 抱きしめたよ
不安じゃないわけない
全部全部
抱きしめたら
動きだすよ
ほんとにちょっとだけ
旅したい衝動
言の葉
みえずともその力は強く
内にあってみえないから
内面という
よく感じてみる
空気とさかい目が
なくなってみえる
あなたの輪郭を
ただ、
溶けて
透けた先には
何がみえるだろう
ゆれる葉に
ただ、つかんでみたい
望むの
目は口ほどに
あなたは今、何を語ろうとしているの?
入ってきた空気が内側を駆け抜けて出ていくように
今日の素敵だ嬉しいなと感じたこと。
久しぶりに息子の0歳児の担任の先生(もう退職された方)にメッセージを送ったら、お誕生日だったこと。
そして息子も先生のことをしっかり憶えていたこと。
今度は先生に手紙を書きたいなと思いました。
…
先生へ、
いただいた言の葉
今でも大切にしまってあります
ときどきとり出してきては
光にかざして眺めています
わたしは相変わらず
ぴったりの言葉が見つかりません
(会いたいです)
入ってきた想像が内側を駆け抜けて
わたしは少しだけ魔力を持つ
指先をぐるりとまわせばほら
魔法の豆は緑色
呪文を唱えて食べれば
やがて体が緑色に
エンドウマメをみていたら
いたずらを思いついた
今度あの子を騙してやろう
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