5月8日の詩屑結び 「輪郭」

「輪郭」


名前という発明は

植物にとってよかったのかな

我が家のハオルチアの先の透明度が上がってきたような気がします

キラキラ…


昔買ったペンにくっついていた 記憶を

なんて名付ければいいか わからない


旅の準備をするように

白い紙に私の菜園を描いた

これから育てる

トマト ナス ピーマン キュウリ  

カラフルな計画書から 土の匂い 

知っているのは私だけ 


土地は記憶しているだろうか祖父母の手を


玄関先の草の芽が大きくなって

緑が濃くて美しいなあ


発見するたび学者の心持ちでいます


いつから どうして どうやって


2階の壁の隙間から植物が生えている

どこかから入り込んだらしい細長い緑のツタのせいで

家の外と中がつながってしまった

見えないけれど今も壁の内側を植物は生きている

どうしても なんとしても 生きている


外が変わっていくのと同じように中も変わっていく

もちろん私も わかっているつもり だから (ほっといて)

(やっぱりほっとかないで) 


3年前に俳句を始めた80歳の母が

本日、初めて賞をいただいた

母の母親、私の祖母は

若い時から短歌の名人で

母はそんな祖母に

ちょっと劣等感だったのにね

毎日、言葉と向き合って

俳句を作り続けた母…

うーん、やるなあ!

私もこの句、

大好きだよ


ーーー

牡丹餅 百寿の母が ははを恋ふ

ーーー


ベイクドチーズケーキをぐるぐる混ぜて作りました

焦げた部分がこれまた美味でした


母も 母の母も 私も コーヒーが好き

弟がいたら きっと彼もコーヒーが好き

チーズケーキを食べようね 

大好きな変わってほしくない味 


結婚記念日から3日目の

今日 

いきなり 

オーブンレンジが

壊れた

随分長く使ってきたものね

新しい気持ちでまた

明日から


新しい気持ちと新しいオーブンレンジといつものレシピで

なんて名付ければいいかわからない発見


なんやろ

なんなん

なんかよくわからんのやけど

たのしそうやね


ゆらゆら

ゆらゆら


自堕落に過ごす

今日は

いつもよりゆらゆら


輪郭を解除

自分の駄目を

駄目なまま

心地よく沼に落ちる


泥深200m

摂氏18°C

ぽっかり頭に穴あけて

ゆるゆるとゆるる

脳みそが

解けてジャンプする

あー

だぁめ

ダメだなあ


あまーい夢と

おいしー現

スマートフォンと

ホットケーキ


あーー と 言いたい 昔見た映画みたいに そして・・・


みつける

嗅いでみる

とび跳ねる

爪をだす

あくびをする

柔らかい陽の光に


さっきまで遊んでいた猫は

今は伸びて眠っている

小さな寝息が聞こえる窓辺で 私は 空気を 吸い込んだ

このひとときを丸ごとのみこむみたいに


ふわふわのしっぽが ほんの少し跳ねた





想作あれこれ

こちらは展示場です。 あれこれいろんなものを詰め込んでいます。 想うことを大切に作ります。 ー エガクカナ ー

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